2019/12/22 11:35

こんにちは。

みなさんのお手元にに続々と届いております
「反太平記」

表紙が美しいとだけ、お褒めの言葉をいただいている内田です。


今回もオタク心が炸裂してつたない文章ですが、2話ほど書かせていただいています。
表紙も前回に続き担当しましたが、歴史通の方には、んなのわかってるわ〜(笑笑)と言われそうですが、解説させていただきますと、
まず表紙、あまりにも有名な新田義貞の稲村ガ崎龍神伝説です。

月岡芳年の浮世絵、「稲村ガ崎あけぼのの月」からアレンジしました。本書でも第二章「レジスタンスの旗揚げから倒幕まで」で、このシーンが描かれています。この伝説から25年後、義貞の次男の義興の物語を第八章「消された名将 新田義興〜矢口の渡しの悲劇から思うこと」で書かせて貰っています。
新田義貞が生品神社でたった百五十騎で旗揚げした時に16歳で初陣した竹沢右京亮が足利に寝返り、じつに卑怯な手を使って義興を謀殺します。
その裏切り行為によって自分も苦しみ、まわりからも卑怯者と罵られることになるのですが、、、なんとも悲しい話しですね。

そして裏表紙
一見、どっかのオッさんが天狗と踊っているようにしか見えませんが、やはり月岡芳年の浮世絵からのアレンジで、太平記に記された逸話をモチーフに描かれたもので、北条高時が酒に酔って田楽を踊っていると、どこからか天狗や背に翼のある山伏、トンビのようにクチバシの曲がった化け物が現れて共に踊りはじめ、「妖霊星を見ばや」と言う歌が聞こえて来たと言う話しです。



妖霊星は天下が乱れる前に現れると言う、言い伝えがあり、高時が面白可笑しく田楽や闘犬に勤しんでいる間に滅亡へのカウントダウンは始まっているんだよ〜と言うイメージで遠くの方から倒幕の軍が近づいて来ている画にしました。
第三章「鎌倉のいちばん長い日」で北条高時についても書かせて貰っていますが、そこではもう1人の主役、長崎高重をメインに書いています。
あまり知られていない、大河にも登場しなかった人物ですが、新田義貞が稲村ガ崎を突破したその後の北条方で奮闘した、負けはわかっていながら最後まで立派に戦った泣ける話し(だと思う)です。
そんなおタクのこだわりも踏まえて読んでいたたければ拙い文章でも楽しく読んでいただけると思います。